祐也と私と一平先輩
────あれから数日。


「ほら、あの子よ」


「マジ?やっぱ可愛いよね~」


「いいなぁ、うらやましいっ」


「私もああなりたいよぉ~」



すれ違う女生徒から熱い視線を向けられる今日この頃。


私は生徒会役員と言うよりも、『森羅一平と小坂祐也が取り合ってる女』として有名になっていた。


そんなの気恥ずかしすぎだよぉ。


「よっ、有名人」


玲奈がからかってくる。


「やめてってばぁ」


真っ赤になった顔を両手で押さえる。


一平先輩も小坂くんも『俺の女に手を出すな』宣言をしたもんだから、女子からの嫌がらせはないけど、かえって二人は大っぴらに私を取り合うようになった。
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