祐也と私と一平先輩
「綾乃ー、今日一緒に飯食おうよ」


ほーら、今日も一平くんが私の教室にやってきた。


「ちょっと先輩、昨日も綾乃と一緒に食べたんだから今日は俺ですよ」


私の前に立ちはだかる小坂くん。


「俺は卒業したら、綾乃と飯食えなくなるんだよ。
先輩に譲れ小坂」


「いいえ、ダメです。先輩は『平和主義者』じゃないんですかっ?」


「は?なんだっけそれ?」


あーあ、また二人でもみあってる。


「あー、それと昨日の飯代の請求書。よろしく小坂くん」


「ちぇ、なんだよそれ....」


カケに負けた支払いまださせられてる。

一平くんも大目に見てあげればいいのに、案外厳しなぁ。


『取り合ってる宣言』してくれたのはいいけれど、毎日これじゃぁ.....。


私は小さくため息をつく。
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