祐也と私と一平先輩
体育館に入ると、DJの声と音楽が賑やかに聞こえる。
クラブはまだ続いていた。


「綾乃、ヤケドしたんだって?
一平先輩から聞いたよ。平気なの?」

黒岩くんと話していた玲奈が私たちに気づいて駆け寄ってきた。



「うん、痛みはあるけど、二、三日で治まるって」

包帯のまかれた左手を見せて笑う。



「良かった、心配したよぉ」


「ごめんね、ありがと」


答えながらそっと小坂くんを見ると、黒岩くんと楽しそうに話している。





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