溢れるほどの熱い愛を

彼の心配した通り私はクラスで1人、いわゆる「ぼっち」というやつだった。

特にいじめられていたわけでもないが、特に友達と呼べる存在もいなかった。


そんなある日彼はまた私のクラスを訪ねて来た。

「しぐれぃ。元気しとるかー?」

元々彼は顔が整っていたのでクラスに来るたびに騒がれていた。

そして私みたいな地味子に話しかけるもんだから私に対しての嫉妬の目が凄かった。

けれどびっくりなのは、私は特に嫌がらせをされた事がないという事だ。

普通こういうのってされるものだと思っていたから、自分は運がいいなと思っていた。


そんなことを思っていると彼が声をかけて来た。

「時雨。なぁ俺なぁ、退学になってもーたねん。笑」

「え、?! 」

は?!退学?! なんで、、、

「喧嘩しよったんや。喧嘩売られたから買ったったねん。そしたら退学になってもーたわ。笑」

ただのばかだ、、ほんとうに、、
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