アイ席
数分もしないうちにお粥を片手に神ちゃんが部屋に入ってきた。







神「おまたせっ!俺特製のお粥やで!」









神ちゃんはいつも飛びきりの笑顔で私をドキドキさせるの。











「うわぁ!!美味しそう!!!」











お皿の中には色とりどりの野菜と良い感じに煮られたご飯が入っていた。











ぐぅぅぅぅううううう!










「っ!」











最悪…。








日本のトップアイドルに変なところを見られるなんて…ついてない。










神「あ!ちょうどよかったね!さぁ、食べて食べて♪」












勧められるがままに食べてみると












「っ!?…めっちゃおいしい!!!!」











口にいれると野菜の甘さと少し塩味の効いたご飯が口のなかに広がってくる。











神「そんなに喜んでもらえるなんて…」














その話をふられたのはご飯を食べた直後だった。











さっきまで最高級の笑顔だった神ちゃんが真剣な顔になり、私に










神「すきやで」












上手く聞き取れなくて、もう一回聞き返すと











神「俺、れいなのこと好きやで。」












へ?








す…き?










神ちゃんが???










でもね、








私にはいるの。










好きな人が、













神「…付き合ってくれへんか?」













だからね、






答えられない、










あなたを傷つけてしまいそうで













< 73 / 78 >

この作品をシェア

pagetop