藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)

すると描いていた先生の手がピタッと止まった。

「起きたのか?帰って来たら
ソファーで寝ているお前を見つけた。
まったく……そのまま寝ていると風邪ひくぞ?」

呆れながらもまた、手を動かし始める先生。

あ、そうか。

私、疲れて眠くなってきたから、少しだけ
休もうと横になったのだった!?

「あれ?じゃあ今、何時!?」

慌てて起き上がる。

あれ?ここは……私の部屋??
しかもベッドの上で眠っている……。

「あ、起きるな。描けんだろーが。
ソファーだと風邪をひくと思い
俺が部屋まで運んだ。
ほら、もう少しだから横になれ」

「す、すみません……」

えぇっ!?

何で私は、デッサンのモデルに
なっているのだろうか?

私は、ワケが分からずに言われた通りに
横になることにした。

横になりながら藤沢先生を見る。
すると真剣な表情で私を描いていた。

あ、見たかった……先生の描いている姿だ!?

どんな表情で描いているのか
気になっていたけど
まさか。こんな所で見れるとは、
思わなかった。

意外と素敵かも……。

しかも私をモデルにしているし……。

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