藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)

他にも医師や薬剤師から
事務員の人まで、こちらを見ているではないか。

は、恥ずかしい……。

頬が熱くなってくる。

すると気にすることなく
佐伯先生は、

「良かったら俺達……付き合わない?」

さらりと私に告白をしてきた。

つ、付き合う!?
私と……佐伯先生が……!!?

周りもざわつきだした。
ヒソヒソと話し声が聞こえてきた。

「え~佐伯先生が……」

「ショック……狙っていたのに」

「あの人って……5階の看護助手だよね?
あの2人って親しかったっけ?」

私は、頭の中が真っ白になる。

どうして、こんなところで告白なんか
してくるの?

佐伯先生の真意が読めずに混乱する。

「あ、あの……考えさせて下さい!!
お先に失礼します」

耐えられなくなり、そそくさとお弁当箱を
片付けると逃げ出すようにその場を後にした。

心臓が飛び出すかと思ったわ。
佐伯先生ったら、何を考えているのかしら?

もう、意味が分からない……。

頭の中が戸惑い困惑する。

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