藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)

私は、まだ藤沢先生を好きでいても
いいのだろうか?

不安で胸が苦しい……。

清水さんを無事にリハビリ室に送り届けると
私は、自分の病棟に戻ろうとする。

エレベーターで待っていると
フラッと立ち眩みがした。

あっと……危ない。

何とか踏ん張るが何だか
身体中がポカポカして熱くなってくる。

ヤバい……本当に熱が上がってきたかも……。

エレベーターが開くとそれに乗った。

しばらくすると違う階で止まり開くが
そこに藤沢先生が現れた。

藤沢先生!?

「お、お疲れ様です」

心臓かドキッと高鳴った。
思っていたそばから、まさか会うなんて……。

しかし藤沢先生は、

「お疲れ」

無表情のまま
それだけ言うと背中を向けられてしまう。

ズキッと胸が痛んだ。
まだ、機嫌悪いみたいだった。

やっぱり嫌われちゃったのかなぁ……?

私……そんなに怒らしちゃうこと
しちゃったのかな?

熱の辛さで意識が朦朧としてきた。

ダメと思うのだが
身体が言うことを聞いてくれず
よろめくと壁にぶつかり……ズルズルと下がり
倒れてしまった。

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