藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)

苦手だと思っていた藤沢先生を好きになって

ダメだと思っていた恋が叶ったのだ。

もしかしたら、どうなるかも知れない。
ううん。

何より……こんなに近くに居る先生を
簡単に諦めたくない。

「百花……」

「大丈夫ですよ。私がそばに居ます。
だから、諦めないで下さい」

私は、ニコッと笑った。

そう。だから諦めないでほしい。
まだチャンスがある内は……。

「そうだな……まだ諦めたらダメだよな」

「そうですよ!」

私達は、まだ恋を始めたばかりなのだから。

恋を揺らぐなんてありえない。
そう思っていた。

しかし、アメリカで活躍していた女医で
先生のお見合い相手
坂下真由子先生の登場で状況が変わった。

「今日から、ここでお世話になります。
外科医の坂下です。
よろしくお願い致します」

自己紹介をしてくれたのだが

いかにも優秀な女医さんだと思わせるような
雰囲気と気品があった。

何より綺麗な女性だった。

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