藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)

「じゃあ、上の布団と枕だけ交換しますね」

そう言いながら手早く交換して布団を掛けてあげた。

するとまた

「助手さーん。510号室の市原さんを
検査室までお願いしまーす」

看護さんに送り届けてほしいと言われてしまう。

えぇっ!?

どうしよう……。

「百花ちゃん。ここは、やっておくから
お願い出来る?」

「あ、はい。分かりました!」

シーツ交換を中断して急いで510号室のもとに。

午前中は、その繰り返しで
ヘトヘトになってしまう。

やっと……お昼だわ。

「助手さーん」

「あ、はーい!!」

お昼だと思ったのにお迎えに行くことに
なってしまった。

何とか食堂まで行くと偶然にも
藤沢先生と遭遇してしまった。

「君も今からお昼か?」

「は、はい。患者様のお迎えに
行っていたので……お疲れ様です」

どうしよう……こんなところで
遭遇するなんて。

気まずいというか……恥ずかしい。

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