藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)
「明日って……私達のことなんですよ!?」
私は、先生の言葉にムッとする。
大事な話をめんどくさそうにするなんて
酷い……。
「分かっている。だが、もう遅い。
こっちのことも考えてくれ……」
やっぱり、めんどくさいのよ!?
「もういいです。おやすみなさい」
私は、怒って部屋から出て行く。
何よ……先生ったら
私1人がさわいでいるみたいじゃない。
これは、先生にとっても大事な……。
そう思ったとき
フッと悪い方に考えてしまった。
もしかして大事に思っていたのは、
私の方だけかも知れないと……。
藤沢先生は、坂下先生と一緒にまた仕事して
心変わりをしたとしたら……?
いや、先生に限ってそんなはずがない。
裏切ることをする人だと思えない。
でも、あんな仕事として
価値観が合いそうな人は、
なかなか現れるものではない。
他の人も息がピッタリで
黄金コンビとかお似合いだと言われているし。
しかも、あんな美人。
なびいてもおかしくないわ。
悪い方に考えたらダメだと思うほど
良くない方向ばかり考えてしまう。
押し潰されそうになるぐらいに
不安になってくる。
胸がギュッと痛み……涙が溢れてきた。