藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)
きっと先生の絵なら
いい線まで行くと思う。
もしかしたら入選だって夢ではないかも。
「コンクールって……無茶なことを言うなよ。
俺の絵なんて大したことないし
これぐらい描ける奴なんて、ごろごろ居るぞ?」
それを聞いて先生は、呆れたように言った。
「そんなことないですよ!
こんな素晴らしい絵を描ける人なんて
私は、見たことがありません。
絶対に応募するべきです」
私は、強い口調で言った。
だって勿体ない。
こんなにも美しく素敵な絵を描けるのに。
すると藤沢先生は、
観念したのかクスクスと笑ってきた。
「分かった、分かった。百花が言うと
そんな気になってくるから凄いな」
「あ、何気に馬鹿にしてません?」
「いや、褒めているんだ」
そう言うと私の頭をポンポンと撫でてきた。
やっぱり馬鹿にしてる……。
ムスッと頬を膨らました。
でも、嬉しくてすぐに笑顔になった。
お昼は、行く時に買ったお弁当を食べる。
私が作りたかったけど今回は、仕方がない。
また今度の時に作ればいいわよね。