藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)
「景介さん。私のことが分かりますか!?」
私は、必死に話しかけた。
すると藤沢先生は、ボソッと
聞こえるか聞こえないかの声で
「も、百花……」と名前で呼んでくれた。
私は、嬉しくて涙が溢れてきた。
私は、慌てて看護師さんを呼んだ。
しばらくすると坂下先生が現れた。
気まずいが、そんなことは言っていられない。
坂下先生も驚いていたが
すぐに冷静になり脳内などの検査した。
やはり脳性麻痺として
左側に後遺症が残ることになった。
先生には、坂下先生から
怪我の後遺症のことなどを詳しく聞くが
黙って聞いているだけだった。
きっとショックを受けているに違いない……。
一生歩けなくなるのだもの。
左手だって……まともに動けるまで
時間がかかるのに。
私は、先生に申し訳なくて
どうやって向き合ったらいいか戸惑っていた。
お義父さんとお母さんが
席を外している間、2人きりになる。
「あの……すみませ……」
「眠っている間……夢を見た」
えっ……?
先生の言葉に驚いた。
しかし先生は、話し続ける。