藤沢先生の白いキャンバス。(修正済み)
私は、大人しく椅子に座ると
3人は、夢中で私の似顔絵を描き始めた。
光生は、まだまだ
絵として呼ぶには、難しいけど
凛花は、先生に似たのか
絵を描くのが大好きだった。
その上に怒りっぽいので間違いなく
先生譲りの性格だろう。
「ママ。ジッとしてて。
上手く描けないでしょう」
「はいはい。ごめんなさい」
娘に叱られて仕方がなくジッとしていると
先生にまた笑った。
先生は、変わらずに車椅子生活だ。
大切な脚を失ったけど
その代わりに鳥のような自由を手に入れた。
もっと大切なモノを手に入れたと
笑って話してくれた。
藤沢先生の持っている白いキャンバスは、
今日も一体何を描くのだろうか?
END。