キス×キス1〜双子のあんたと甘い日々〜
初めてと繋がりside遼
翔夜くんが診察室から走って出て行った。
その後を追うように万優架ちゃんって言う翔夜くんのクラスメートも出て行ったんだ。
「なんだ?翔夜の奴、ウチに万優架ちゃんとの事を知られていたのがそんなにイャだったのかよ」
そういう意味じゃねぇぞ……
捺夜。
「捺夜、本気で言ってるのか?」
「幸、いい加減マジでシバくぞ」
この様子はマジで本気みたいだ。
「なぁ?そうだろ?遼」
――――――ドキン。
俺に突然ふってきた捺夜は、身長の高い俺を見上げてくる。
俺はそんな捺夜に頬を赤くした。
「何、赤くなってんだよ」
幸が肘でグイグイと俺の横腹を突いてくる。
「別に!!!!赤くなってなんかねぇし!!!!」
「ふぅ〜ん、んじゃ明日」
「んじゃって……お前もう帰るのかよ」
「俺と佑真、ツレ待たしちゃってるわけ。んじゃね♪ごゆっくり♪」
診察室前で取り残された。
「とりあえず、ウチの病室くる……?」
「ぇ……?」
「イャ。嫌なら別にいいんだけど」
可愛い捺夜を見て、
「いく……」
俺はそう言ったんだ。