キス×キス1〜双子のあんたと甘い日々〜
僕は先生がしおりを配って長々しく話をしている間も捺夜を見つめていた。
捺夜からは表情が消えていた。
なんで?
いきなり、どうしたの?
前、病院でお見舞いに行った時は……。
“翔夜………”
普通に僕の名前を呼んでくれたのに……。
優しい…
温かな笑顔を僕に見せてくれたのに……。
記憶交換されてたけど
ちゃんと僕を見てくれてたのに………。
「……………宿泊訓練では、たくさんの行事がある。だからクラス皆で協力して頑張る事。以上!!!」
先生はちょうど鳴り渡っているチャイムと共に、教室をそそくさとでていった。