それぞれのバレンタイン
『てか、桐?せっかくのバレンタインが終わっちゃう!早く帰ってチョコ食べよ?』

「そうだな。チョコも食べよう。」

「こらーっ!皇桐十!チョコだけ!チ・ョ・コ・だ・け食えっ!」

虹はうるさいなぁ。

「蓮?お兄ちゃんは許しませんよ?イカガワシイこと禁止!蓮、うっとおしそうにしない!」

『ハイハイ。虹お兄ちゃんわかりました!』

「…なんかそれいいな。蓮からお兄ちゃんて呼ばれるのも。」

『お兄ちゃん…変態…。』

「違う違うっ!蓮、嫌わないで~!」

途端に泣きそうになる情けない変態…いや、お兄ちゃん。

「虹うるせぇ。お前なんて最初から好かれてねぇよ!今はやっと他人から知り合いになっただけだ。まだまだ下層なんだよ。」

桐、辛辣!

あっ、虹立ったまま別の世界にいきかけてる。

面白い。

ツンツンしてみた。

「蓮、変態が移るから触っちゃダメだ。」

『はぁい。じゃ、碧、彗ちゃんまたね~!ライブにもまた来てね?ハッピーバレンタイン!』

突っ立ったままの虹を置いてきぼりにして、桐と二人で仲良く帰りました。

もちろん、お家でラブラブバレンタインを過ごしました。


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