それぞれのバレンタイン
(アリアside)

『シオン~!なんか不完全燃焼だぁ。』

「ところで、アリア?なんか忘れてないか?」

ん?忘れてる?

紅のカフェ、Luciaからの帰り道。

シオンが意味不明なことを言う。

『何を?』

「う~ん。夜都くんが忘れてるわけないけどなぁ…もしかしてがあるのか?」

ブツブツ一人の世界に入るシオン。

ワケわかんない。

『トリュフどうしよう?せっかく作ったのに…シオン食べる?』

「いや、殺されたくない。義兄とは仲良くしたい。」

『だって、いつ渡せるかわかんないし…てか、まだ義兄じゃないから。』

「いや、他のヤツに食わせたら、オシオキだけどな。」

ん?

シオンじゃない声が会話に?

しかもなんか恐い事言われたような…?

慌てて二人で振り向く。

鬼がいました。

「バレンタインに弟とデートか?どこにいた?」

『えっ?友達のやってるカフェにいた。だって、夜都会えないって…あれ?』

「オレは部屋で待ってるかと思ってたけどな。」

『待ってて良かったの?!』
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