懐恋。
それって…それって…

「私も一緒に行くってことですか?」

先生の言い方から考えると私も一緒に連れてってくれるみたいに感じちゃう。

「ん?行かねーの?俺明音と一緒だから行きてーなって見てたんだけど。」

あ、やっぱり。先生は私も一緒に連れてってくれようとしてるんだ。キュンって胸が鳴る。

「先生、私一緒に行きたいです!!」

先生と旅行なんてどんだけ楽しそうなんだろう。

「な、行きてーな。だけど現実問題未成年学生を泊まりで連れて歩かせるなんてな…なんかいい考えないか?」

んーって言いながら考える素振りをしてる。

「あの、友達と旅行って事はどうですか?」

どうしても先生と一緒に行きたくて、そんな考えが浮かび上がるけど

「先生が生徒に嘘付かせるのはダメだろ。」

ってごもっともな答えが返ってきちゃう。

「そうですよね…あ、じゃあ合宿は?他の部活とか合宿あったりしますよね?」

旅行がダメなら合宿って言い方なら大丈夫なんじゃないかな。

「まぁ…合宿ならありか。よし、合宿として行くか!」

ニカッて笑ってくれる先生に私の頬も自然と綻んで

「はい、行きます!楽しみです!」

合宿という名の先生と旅行を行くことに決まった。
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