懐恋。

「こんな感じでやるぞー。早速今日から練習な。」

綺麗に振り分けられた黒板を見て、盛り上がる人達。私は玉入れに決まって良かった。

「さっちゃんはクラス対抗リレーと50m走で、梨奈ちゃんは騎馬戦か。頑張ってね！」

2人の競技はそれぞれ頑張らないと得点取れない競技だけど、満更でもない感じが出ててかっこいい。

「あんたも頑張りなさい。」

「愛しの先生とバーベキューだよ？」

からかってくる梨奈ちゃんをじとーっと見つめる。

今日の授業が全部終わって、この学校は文武両道を目指してるのか、部活の時間を体育祭までの期間、練習時間にするみたい。それぞれジャージに着替えて運動場に移動した。

「じゃあ、とりあえずリレー系出る人はバトンの練習すっかー。騎馬戦や綱引きやムカデ競走などチーム戦はとりあえず話し合って決めることを決めることー。」

指示を受けた競技に出る人達はそれぞれ練習を始めるけど、玉入れの指示を受けてない私はどーすれば…。玉入れに出る他の子と集まってボーッとしてると、

「おら、お前らはボール入れる練習すっぞ。カゴは俺が持っとくから倉庫に道具取りに行くぞー。」

あ、これは意外な特典だ。先生と一緒に練習出来るなんて思ってもなかった！！思わず笑みがこぼれてしまう。