懐恋。
うん、って頷けば

「じゃあとりあえずレンタル屋行こっか。」

っていう先生に付いていけば自転車の後ろに乗せられ、風を切るように自転車が動きだした。目的場所は自転車で10分ほど走った所にあったレンタルビデオ屋さん。店内に入っていくと

「好きな映画や見たいの借りな?あ、でもホラーはパスね。俺怖いの苦手なの。」

って笑いながら言うんだけど、私の頭の中はハテナマークでいっぱいだ。なんでDVDをレンタルするんだろう?なんで私に選ばせてくれるんだろう?って疑問だらけ。それでも隣でDVDを物色する先生を見て、私も作品を選んでいく。それぞれ一本選んだので合計二本をレンタルしてレンタル屋をあとにすると、また自転車の後ろに乗せられた。

「次はここで食材買うぞ。」

着いた先はスーパーでまたもや頭の中はハテナマークだらけだが、それぞれ得意料理2品ずつ作ろうって言われたので、材料を買ってスーパーを出た。その後また自転車の後ろに乗せられ、着いた先はアパート。

「降りるぞ。」

「ちょっと待ってください。ここってどこですか?」

さすがにこれはハテナマークだけでは終われなくて、疑問をぶつけてみた。

「ん?俺ん家。明音がどこでもいいって言うから、昼飯一緒に作って後はまったりDVDでも見ようかなって。ほら、早く入るぞ?」
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