懐恋。
「あのね、私先生にプレゼントあげてみたい。部活でいつもお世話になってます。って事で渡したいけど、ダメかな…?」

二人の顔を伺うように聞けば

「「いいと思うよ!」」

って二人揃って答えてくれて、クスリと笑っちゃった。

「あ、やっといつも通りの明音だね。」

さっちゃんが笑ってくれたので笑顔で応えると、

「プレゼント何あげるか決まってるの?」

って梨奈ちゃんからの質問に食い気味に

「先生の家に行った時にね?マグカップコレクションしてるって言ってたから、マグカップあげようかなって思ってる。」

ニヤリと顔を見合わせて笑う2人に、行こ!って腕を引っ張られて、カフェを後にして雑貨屋さんに辿り着いた。

「どんなのが先生好みかな?」

色んな形や色んな色があるマグカップを手に取って悩むけど、どれが先生の好みなのか全く分からない。

「んー、大人っぽいとか、男性っぽいとか考えずに明音がこれだ!って思うのを選んだらいいんじゃない?気持ちが大事だしさ。ね?明音が選んでくれたものなら何だって嬉しいはずだよ?」

隣で一緒に見てくれてた梨奈ちゃんの言葉に

「うん!そうする!自分で選んでみる!」

再び色々とマグカップが置かれている棚に目を向ける。
< 134 / 139 >

この作品をシェア

pagetop