懐恋。
「おはよう、梨奈ちゃん。」

「沙月、明音おはよう。」

今日は遅刻もせず、さっちゃんと待ち合わせて教室に入ったら既に席に座ってた梨奈ちゃんに挨拶をして自席に着く。

「あれね、梨奈って根は真面目なんだね。」

「あ、こらさっちゃん!そんな事言ったら梨奈ちゃんに失礼でしょ!?」

「んふふ、しかし本当に沙月は思ったことを言っちゃうタイプなんだね。さすがに義務教育じゃないから遅刻は出来ないでしょ?」

「ごめん、ついね?でも考えはしっかりしてるのは良いと思う。」

「それはありがとう?」

「もう、梨奈ちゃんごめんね?さっちゃん自身悪気はないから!」

「大丈夫だよ。」

談笑してたらチャイムが鳴って、大きな欠伸をしながら先生が入ってきたので私達は教卓の方へ体を向けた。

「んっと…とりあえず今日から普通に授業始まるからな。数学ならいつでも質問してきていいぞ。後は分からんから他の先生に聞いてな。んじゃあ、ホームルーム終わり。まだ時間あるから他の先生からクレームこない程度に適当に過ごしていいぞ。」

そう言って先生は自分の椅子に座って、机に伏せた。ってえ!?先生寝ちゃうんですか?そんな感じでいいんですか?適当に過ごせってなんですか?って思ったらまた笑えてきちゃうけど、突っ込まれたら困るので何も無かったように振舞いながらさっちゃんと梨奈ちゃんとお喋りして過ごした。
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