懐恋。
でも、先生に恋をしていいのかな…?だって先生だよ?学校の先生だよ…。

「明音、どうした?急にだんまりしちゃって。」

「なに?あんたまたボケーっとしてるわけ?」

「あ、あのさ…好きになっちゃいけない人って居るのかな?」

「好きになっちゃいけない人?何それ。」

「それはないんじゃない?だって私だって名前も年も知らない人が気になるんだよ?」

「身分の違いとかは?」

「さっきから何を言ってるか全く分からないんだけどさ、好きになっちゃいけない人なんて居るわけないじゃない。例えばお金持ちと貧乏人でも。警察と犯罪者でも。愛はお金で買えるわけでもないし、お互い同じ人間なんだからいくら周りに反対されたってお互いが好きならそれでいいんじゃないの?仮に世の中が反対しても私は明音を応援するわよ。」

「私も沙月の意見合ってると思うし、私も明音を応援するよ?ってなに?明音好きな人でも出来たの?」

「え、あ、例えばの話なんだけど…でもさっき気付いたばっかだし…二人とも応援してくれるって言ってくれてありがとう。」

「で、好きな人って誰?」

「教えてよ。」

「わ!二人とも怖いよ。あのね…先生なの。」

「先生ってここの担任の?」

「さっちゃん…剣幕怖いよ…」
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