懐恋。
「ついに明音も恋するようになったか。春が来たね。」

「明音、お互い片思い頑張ろうね!」

あれ?思ってた反応と違う…って思って俯いてた顔を上げたら2人はニヤニヤ?ニマニマ?して私の顔を見てきた。

「え、なんで?止めないの?」

「止める?なんでよ。」

「だって先生だよ?」

「そんな事言ったら私他校の人だよ?」

「先生と生徒だよ!?」

「それの何が問題なの?お互い同じ人間なら別に関係ないでしょ。」

「年上だからとかだったら私も多分あの人先輩だと思うよ?確かに社会的には教師と生徒って思われるけど、漫画とかで卒業したら堂々と付き合えるとか、結婚した人も居るんだから恋愛しちゃダメなんて思わないよ?」

「そうそう。例えば暴力されたとか奥さん居るとかなら止めるけどまだ何も始まってない恋愛を誰かがとやかく言わないよ。それに応援してるよ?先生ボーッとし過ぎなのはどうかと思うけどね(笑)」

2人から掛けられた言葉は優しくて。応援してくれるって言ってくれて。あー素敵な友達、あったかいなーって思ったら涙がぶわって出てきた。

「ちょ、明音泣くなよ!」

「先生との恋は難しいかもだけど相談や悩みはいつだって聞くよ?だから笑ってよ!」
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