懐恋。
「梨奈ちゃんおはよう!」

「おはよー。今日も明音は元気だね。」

「梨奈ちゃんあのね?さっそくだけど化粧教えて?」

「え、化粧?どうしたの、急に。」

「私も集合した途端言われてさ。多分あれじゃない?先生に気に入って貰いたいからじゃない?私より梨奈の方が詳しいよって言ったから教えてあげてよ。」

「えっ、なんでさっちゃん分かるの!?」

「そういう事なら協力するから放課後買い物行こうか。」

ニヤニヤしてくる2人にツッコミを入れようと思ったけど、チャイムが鳴っちゃってそれはおあずけとなった。
ガラガラと扉が鳴ってまた今日も眠そうに先生が入ってくる。あ、今あくびした。んふふ、今日もなんかフワフワして可愛いな。

「んっと、部活入るやつはこの祇に書いて先生のとこ持ってこいよー。今日から部活見学も始まるから放課後見に行ってもいいぞー。って事で話したい事は終わったから後は騒がない程度に適当に過ごしとけ。1限目は体育で男はグランド、女は体育館なー。」

間延びした話し方で言いたい事を終えた先生は机とお友達になっていた。

「あんた本当に先生が好きなんだね。」

隣から声が聞こえて振り向くとニヤニヤして見てくるさっちゃんが居る。
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