懐恋。
連は小学校卒業した後に金髪にしてピアスをあげた。高校受験の時は一回黒くしていたけど合格が分かったらまた金色に染め直していて、どうして金髪にしてるのか聞いたことがあったけど、私を守るためだとかよく分からないことを言っていた。髪の毛も長め。それに比べたら桑田君は黒髪で長さも短め。そして黒縁眼鏡もよく似合っていて、端から見たら蓮とは正反対のお2人だ。

「俺が入学式の時遅刻しそうってダッシュしてたら乗ってく?ってチャリに乗せてくれて。クラスも一緒で部活も一緒だったし、気が合うからだな。」

ポンって蓮が桑田君の肩に手を置くとにかって笑って返している2人は本当に仲が良さそう。

「安村、明音の事仲良くしてやってな?本田は変わらず明音の事守れよ?」

こうやって言うのは幼馴染だからだと思うけど、いつもはお調子者の蓮が急に大人びて見えちゃう。

「あんたは学校で可愛い子や気になる子出来ないわけ?」

「俺は生涯明音だけって決まってるの。」

こういうところは本当に嫌だけど。それでも唯一の男友達で、私の一番の理解者であることは変わりない。けど先生の事は内緒にしとこきっとからかわれちゃうから。

「あ、もう6時になるよ?そろそろ帰ろう。」

時計をふと見たら6時になっていたのでこの場はお開きとなった。
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