懐恋。
「明音ー?大丈夫?」
梨奈ちゃんの方が大変なのに私の方が心配されちゃってる。
「あ、あのね?彼女さんじゃないよ!って言いたいの。言いたいんだけど…でももし彼女さんだったらって考えると言えなくて…でも彼女さんじゃないって思いたいっていうか、だからえっと…」
途中から何を言ってるのか自分でも分からなくなってきて、次の言葉を探していると
「ありがとう。明音が聞いてくれるだけですっきりしたよ。それに私の事も考えてくれて、言い切れないって気持ちも嬉しかったよ?ちゃんと考えてくれてるんだなって。だからありがとう。」
どこかすっきりしたような表情で話してくれるけど、本当に私の言ってることは合ってたのかな?
「本当に?なんか自分でもモヤモヤしてきちゃったんだけど…違うって言い切りたいのに言えなくて…もし彼女さんだったら梨奈ちゃんが余計傷ついちゃうんじゃないかって…もし先生が女性の人と居たら私もきっと彼女さんなのかなって気になったり、モヤモヤ…なんかじゅかじゅくしちゃう感情がグルグルしちゃうなって…あ!来週の土日どっちかお出掛けしてみない?その時に桑田君の事調べちゃうってのはどうかな?一緒に出掛ければもっと桑田君の事知れるかもしれないし。蓮も何か知ってるかもだし。」