懐恋。
そして日曜日。何度も何度も姿鏡の前で洋服を自分にあてがう。んー、春っぽいのはこの淡いピンクのニットなんだけど海行くなら動きやすくパンツかな?でもな…スカートもいい気がする。って考えれば考えるほど時間は迫ってくる!!よし、このニットに白いレースのロングスカートにしよ!そしたら海でも動けるから…

♪~~~

着信メロディーが鳴って着信相手を見ると先生からだ!

「あ、ひゃい!」

緊張してかみながら電話に出ると

「ふはは。一条ちゃん電話でもおもしれーんだな。準備できた?もう着くけど。」

電話越しの先生はいつもとちょっと違って聞こえて、でも楽しそうな笑い声は先生の声だ。

「はい、大丈夫です。」

お化粧と髪型はやってあったからあとは決めた洋服に着替えるだけ。

「じゃあ降りておいで~?車から降りて待ってるから。」

「あ、はい。分かりました。」

プツンと切られた電話にふう~と軽く息を吐く。あ~ビックリした。先生と電話絵話すのはこれが初めてで緊張した。一昨日の部活中に突然先生が

「明音、番号教えて?」

って急に聞いてきた。どうしてですか?って聞いたら

「だって日曜日なんかあったとき困る。ほら、ケー番は?」

っていうから交換して、早速掛かってきたのでびっくりしちゃった。
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