懐恋。

ってこんな物思いに考えてたらダメじゃん！先生たちもう居るんじゃん！慌てて決めた洋服に着替えて「行ってきまーす！」と家を出た。

「お、明音おはよー。」

家の曲がり角を曲がって、公園の前に行くと先生は車にもたれながら煙草を吸っていたんだけど、着ているのがいつものジャージじゃなく、白と黒のスプライトのワイシャツに淡い青色のジーパンという格好で私の心がズキュンって音を立てた。

「おーい、なに？まだ頭眠ってるの？」

私が何も言わなかったからか、先生が顔の前で手のひらをヒラヒラ振っていた。

「え、あ、ごめんなさい。おはようございます。」

「ん、おはよ。明音今日なんかいつもと頭も格好も違うから余計に可愛いな。」

あ、またズキュンって私の心が鳴った。もう、そうやってさらりと言う先生はずるいです。

「いちゃついてないで行くぞ。」

運転席の窓が開いてそこから進藤先生が顔を出したので車内に乗ることに。

「進藤先生おはようございます。今日はよろしくお願いします。」

「おう、こいつは彼女の唯。」

「よろしくお願いします。」

「よしくねー。」

ってあれ？運転席に進藤先生で、助手席に唯さんって事は…隣を見れば先生が眠そうに目をこすっていた。