モブAだって恋をする


「お前にはあんな年上の教師なんて合わねーよ。普通に同級生のクラスメイトとかでいいじゃん」

私が悲しみに慕ってる間も筒井はペラペラと隣でなにかを言っている。


先生と私が釣り合わないことぐらい分かってるよ。だからずっと気持ちを胸に隠して片思いしてきたんじゃん。

それなのに相手が須藤さんだと知って、どうしようもない嫉妬心が芽生えて、壊れちゃえばいいのにって考えてる私はなんて性格の悪い女なんだろう。


「……私の先生への想いなんて、なんの意味もなかったね」

そうポツリと呟いたあと、自分の意志とは関係なく涙が止めどなく溢れてきた。


「意味はあっただろ。だって俺、先生に片思いしてるお前の姿を見て好きになったんだし」

筒井の耳がほのかに色づいていた。

私はグスンと鼻水をすすりながら、ムッとした表情で筒井を見る。

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