姫、私は誓います。
ふっと正気に戻った彼女は俺の質問に答える訳もなく、テーブルを蹴飛ばして大きな物音を立て皆を起こした。ラークとランバートが爪と鎌を構え、戦闘体勢に入るがクラウドは欠伸をしながらのんびりと起き上がって来た。そういえばクラウドの寝起きはのほほんとしているように見えて裏では凄く機嫌が悪いはず。今後の事を考えるとお先真っ暗だな。

「なんだ、誰もいねぇじゃねぇか」

焦って損をしたとでも言うかのように肩を落とすラークだったが、ランバートは少し違うみたいだ。彼女が物音を立てた理由が分かっているのか、急いで近寄ってくると彼女に目薬を注していた。そして、目薬を注した目を見るなり、彼女にフードを被せてこう叫んだんだ。

「クウ!ラーク!伏せろ!」

その瞬間、家のあらゆる場所から石や瓶が投げ入れられた。何があったというのだろうか。
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