姫、私は誓います。
あの城に着くとラークペイさんはレイアさんと一緒に牢へ乱暴に入れられていた。絶対に生きてまた会おう。そんな目をしていたラークペイさんを俺は俺を信じてくれたように信じてみようと思う。

「どうぞこちらへ」

俺たちが感謝されながら連れていかれたのはラークペイさんの牢とは違う場所にある簡易的な牢だった。3食寝床付きの少し庶民的な牢だ。でも、そこにいたのは俺たちを知っている懐かしい人だ。

「クウにランじゃない!?ひっさしぶりー!」

亡くなったと思っていたケイロビンさんだった。遠くで暮らしているうちにレイアさんが恋しくなり、数年前に城に忍び込んだのを気付かれて捕まっているらしい。そして、明日本当に亡くなるそうだ。

「死ぬ前に二人だけでも会えて良かったよ。皆はどうしてる?」
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