姫、私は誓います。
「ここの神父さんも霊体だから見えないのよ。そんな驚く事じゃないで・・・しょ・・・?」

見た事の無い色に染まっていた。ジンルークさんの色が悲しみに似た変わった色に染まっていた。ランバートといた時はこんな色、見た事がなかった。ジンルークさんは今、何を思ってこんな複雑な色に染まっているのだろう。

「俺は・・・」

そこまで言うと、ジンルークさんの色は濁り始めた。何かを伝えたいけれど、悪く思われるのが怖くて伝えられない。そんな気持ちになっているのだろうか。

「ランバートの事、ジンルークさんは好き?」

「元仲間として・・・な・・・?」

良かった。戸惑いの色を隠そうとして二色が重なり合っている。
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