姫、私は誓います。
どんな言葉を掛けたら良いのか分からない複雑な色をしていたから、私は安心した。別にランバートに好意を抱いているのか聞きたかった訳じゃない。だって好意を抱いているなら森の中で私のために悩む必要なかったんだから。
そんな事を言いたい訳じゃない。そうじゃなくて、自分の大切な人がどんな存在だったのか知りたい。気が付いたら家族同然で暮らしてきたあの人が外でどんな事をしてきたのか知りたい。もう会えないかもしれないから。
大丈夫。そうやって口にして自分に言い聞かせていたとしても心の底までは変えられない。本当は怖くて寂しくて会いたくてたまらない。わざとジンルークさんの変化を見て声をかけてはいるけれど、頭の中は帰ってこなかったらどうしようという不安でいっぱいだった。どうしたらこの不安が半減されるのか、私には分からない。だから恐怖から目を背け、ジンルークさんを気遣う事で助けを求めているのだろう。

「そっか。そのお仲間の人たちってレイアさんを好きになって幸せだったのかな」
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