姫、私は誓います。
俺かもしれない人がそこまで愛した人。会えるのなら1度会ってみたい気もしたけれど、二人の様子を見る限りそれは叶わないのだろう。亡くなった人の話をしているような重たい雰囲気で包まれていた。

「何か思い出したみたいだね」

彼女は俺の顔を見上げて来た。不意を付かれて少し焦ったけれど、その感情がどこか懐かしい気がしてまた疑問に思った。彼女と俺はどこかで会った事があるのではないか。そんな気がしてならなかった。

「何か・・・って・・・?」

「知らなーい」

近くにあった顔が元の距離に戻っていく。少し寂しい気もしたけれど、ホッとしたような表情をしているジンルークさんを見ていると俺なんかが恋して良い相手では無さそうだと思った。

「本当なのか?」
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