姫、私は誓います。
ご飯が食べ終わると、二人は俺が倒れていた場所へ案内してくれていた。藁にもすがるくらいの気持ちだった。あの教会以外の場所に宛がない以上、そうやって思い出せるかかけるしかないんだ。

「この辺りに運ばれてきて、俺が教会まで運んだんだ」

ジンルークさんと一緒に海の中へ入っていき、自分が発見された場所をこの目で確かめた。でも、何を思い出す事もなくて謝ってしまった。ジンルークさんは気にするなと言ってくれてはいるけれど、彼女はまた何かを感じ取った表情で俺の足元を見つめていた。気になって覗いてみると、そこには見た事のないペンダントが沈んでいた。けれどそれを拾い上げた時、俺は何故か泣いていたんだ。

「お前・・・、やっぱりラークだろ・・・?」

ジンルークさんは俺がラークペイさんであるという事を確信した。
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