姫、私は誓います。

私に夢を見させてくれていたウィルレイアさんも今は寿命で先に逝ってしまった仲間たちと一緒に雲の上。ルークとの間に出来たのは性が無い子供。その子供も10年前に成人し、私たちの手を離れて旅立ってしまいました。
本当なら育てる事が出来なかったウィルレイアさんの分まで私たちがそばにいるべきだったのでしょう。けれど、彼は一人で立つ事を選んだ。男3人、1つ屋根の下で一緒に暮らす日が来てしまったのです。

「ここでいいか？」

「あぁ、悪いな」

引っ越しの荷物が小さなダンボール二箱とはルークらしい少なさですね。それもまぁ、ルークの個性ですから良いでしょう。ルークは昔からそういう人でしたからもう驚きも呆れもしません。
今日、レンが帰ってきたのはルークの引っ越しを手伝うためです。誰が何と言おうとレンとルークは父子。何だかんだと文句を言っても放っておけないのでしょう。