【完】好きなんだけど、責任とってよ
そーっと体制を正座にすれば奈津が笑った。
「フハッ…極端だな」
その笑顔にノックアウトな私は息をすることを忘れていたのかもしれない。
「ゴホッゴホッ…ハァ」
無性に苦しいのだ。こんなにも近いのにこれ以上の距離に近づけない。
ねぇ、新手の手法でいってもよろしいかな?
「奈津、ご両親に挨拶したいなあ〜なんて…」
ニコッと笑っていえば彼は眉間にシワを寄せた。
恐らく考えてることがバレてしまっている。
「仕事」
「やっぱり…」
チッと内心舌打ちをして納得しているのは靴一足なかった玄関にある。
親公認という新手の手法で菜津の心をゲット大作戦!
かなり、卑怯だなんて恋には関係ないんだよ。