【完】好きなんだけど、責任とってよ
「ほんと、妖怪より怖いな」
ゴロンとベッドに転がりいつもの呆れた目がこちらに向いていた。
「恋する乙女に妖怪なんて失礼すぎでしょ」
プンプンしながら鼻息を荒くすると、ため息をつかれて「怪獣か妖怪かどっちかにしろ」と背中を向けられてしまった。
なんて野郎だ。恋する高嶺の花に怪獣だの妖怪だの。
「私のファンに殺されるぞ。」
「自覚してるのって怖いな、そん時は俺んこと好きなら助けてくれるだろ?」
「奈津も自覚してるし卑怯」
私が好きっての伝わってるって思ったからね。今の思わせぶりな一言で単純な私は…ちょろい
でも、確かに私は奈津に何かあったら直ぐに飛んでいきそうだよね。
我ながら、奈津を愛してるなあと実感した。
「奈津よ、ありがたく思えよ。」