【完】好きなんだけど、責任とってよ
「ふざけてんよね?ここらで有名な高嶺の花が1年間で何回も告白してんのに断るなんて命取られても文句言えないよ?」
笑って言ったつもりなのに声はかすれていて、伸ばした手は背中には触れることが出来なかった。
「好きって言ってんじゃん」
「ヤケクソかよ。」
私の告白にやっぱり呆れていて、何回伝えても奈津に伝わる時が来るとは思えない。
それでも、好きだと伝えちゃうのは私が重いからなのかもしれない。
それとも、奈津が必ずテキトーでも返事をくれるから?
私を突き放して近づいてくるななんて言わない優しい奴だって知ってるからなのかもしれない。
結局奈津は嫌われ方を知らない。
だから、尚更私の好きが増すんだ。