【完】好きなんだけど、責任とってよ
「司には感謝してるほんとに。私のワガママに付き合わせて…」
財閥の娘という期待に答えられなかった私に司は言ってくれた。
『俺がなるから。お前は何も気にしなくていい。』
この言葉に小学生だった私がどれほど救われたか。
「気にしなくていいつったろ?和馬が莉子の事を見ていて欲しいっつてたけど俺はお前のこと応援してるから。思うようにしたいようにしろ。」
ポンッと私の頭に手を置いた司はそのまま『これだけ言いに来た』と言って去っていった。
司はほんとに頼りになる。私のせいでろくに休みもないのに何も言わずただ前だけを見て先に先に進んでいる。
いつか、彼を陰ながらに支えたい。
ただ、恩返しをしたい。