【完】好きなんだけど、責任とってよ
「無視なんかしないでちゃんとはっきり言ってよ!」
奈津も何かでイライラしていてそんなイライラしている奈津にイライラしている私は子どもなのかもしれない。
「だから女は嫌なんだよ」
「え?」
「口では好きなんて言っておいてほんとは全然好きなんじゃねえだろ」
どんなに告白しても言われなかった突き放す言葉を言われたのは確実に私が奈津にふっかけてしまったからだ。
「っ…どうして…こんなに好きなのにっ…」
想いが伝わらないもどかしさから頬には涙が伝う。
「その涙も演技だろ、お前だけは他の女とは違うと思ってた。自分に惚れない男が嫌だったんだろ?」
もう、無理だと思った。一生奈津に片想いをして生きていくんだと思った。
こんな風に思われているなんて知らなかった。