【完】好きなんだけど、責任とってよ
小走りで奈津のあとを追いかけて腕のがっしりとしがみついた。
「そっちがその気ならこっちは絶対この腕から離れてやんないんだからね。」
「は?」
「あ、喋った。」
私の行動に目を見開かせて間抜けな声を出す奈津
「離れろよ」
「無理、絶対離れない」
「いいから、離れろって」
「無理、無理ったら無理」
「お前な…」
呆れたような奈津の声に涙が目にたまる。
なんでこんなにもうまくいかないんだろう。
勉強も運動色んなことが何もしなくたって上手くいくのに嫌でも周りから見られて皆私を好きなのに。
どうして好きな人に好きになってもらえないんだろう。