【完】好きなんだけど、責任とってよ
唯一手に入らなかったのは物心ついた時から気づいていた親からの愛。



小さい頃から私は結局欲しいものは何も手に入らなかった。



私が可愛がっていたぬいぐるみも気がつけば幼馴染が自分のもののように扱っていて盗られてやっと出来た家族のような幼馴染も私から離れるようにくっついて



「私ってなんなのかなっ…」




「莉子?」



「なんで私って…っ…生まれてきたのかな?」




この時今まで以上に自分のことが嫌いだと思った。


何を言ってるんだろうって


情緒不安定なのもいいかげんにしろよって




奈津を困らせたいわけじゃない


元々好きになってもらえるなんて思ってなかったじゃん


なのになんでこんなにも重い言葉を並べて奈津を困らせてるんだろう。



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