【完】好きなんだけど、責任とってよ
「今の莉子ならなんでも出来んだろ?」
「確かに奈津パワーってやつかな」
少しずつ自分から両親にも幼なじみにも歩み寄ろうと思った。
「司はやっぱ凄いよ!」
「学園の王子様だからな、それに莉子は俺の相棒だからしっかりしてもらわねえと」
「私頑張るから、もう逃げたりしないから」
「学園の高嶺の花の柊木莉子は頼もしい女だな」
「やめてよ、その呼ばれ方嫌いなの」
「ははっ頑張れよ莉子」
司は私の頭をそう言って撫でてくれた。
次の日の新聞の一面には柊木財閥の跡取りと婚約者と大きな見出しに司と私の写真が載っていて、正式に私と司が柊木財閥を継ぐことと私には一般人男性の婚約者がいることが書かれていた。
私が「なによ!?この私と司ができてるみたいな見出しと写真は?!」とキレたのは言うまでもない。