街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
修学旅行と本音。
━━翌日
「大翔おっはー!!」
「……はや」
AM5:15
河合智樹は俺を迎えにきた。
「お前まだ着替えてもねーのかよ!」
「なんならさっき起きたところだわ。」
今日は6時に学校集合。
45分にここを出れば十分なのに、予定より30分も早く智樹が来た。
「……にしても半袖って…
寒くねーの?」
「寒くねーな!!沖縄ってあちーし!」
今日も智樹は元気100倍だ。
俺は普通にシャツでも羽織ってこ。
「仁科ちゃんはどんな服で来んのかな~」
「さぁな」
「大翔は休みに会ってたりしてたわけ?」
「そんなにないけどまぁ数回わな」
…なんだかんだ、俺らはちゃんとカレカノをやってたんだよな。
あの頃は。
そういえば、結局上達した心優のオムライスは食えることもなく終わったな。
あの日……心優はなんであんな怒ってたんだろ。
やっぱ俺がキスしたから?
つーかそれ以外にありえないよな。
「大翔?どうした?」
「……いや、別に。
すぐ支度するわ。」
パンをトースターに突っ込み、俺はさっさと着替えをした。
パンが焼ければ座って、パンを食いながら髪の毛をセット。
これが俺のいつものスタイルだ。