街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
「そういや智樹、昨日心優の絵見に行ったわけ?」
「行ってない。
さすがに一人では行かねーし、まぁ大翔がいくなら俺もって感じ。」
「ふーん。
でもまぁ今日から5日間沖縄なわけだし、見に行けるのも1日だけだな。」
「確かに。
大翔行く?」
「まだわかんねぇ。
でもまぁ暇なら言ってもいいけどって感じ。」
「本当は行きたいくせに~~」
「めんどくせーキャラだな、それ。」
「なんだと!?」
そんな暑苦しいやつとひんやりした道を歩くこと数分
今日もこの学校へと到着。
「お、七瀬早いじゃないか!!」
「智樹がくっそはやく迎えに来やがった。」
「さすが俺っしょ!」
そんな会話を担任としつつ
「ってかバスどれ」
「2号車だ」
俺のクラスのバスへと向かった。
担任もちゃんと名簿にチェックを入れ、出席確認ってとこかな。
「あ、仁科おはよう」
「おはようございます」
そんな声を聞いた俺はバスに向かうのもやめて、勝手に振り返っていた。
「おはよ、心優。」
なんて声までかけてて。
「あ、大翔と智樹。
おはよう。」
「おはよ!仁科ちゃん!
私服もかわいいね!」
「はは、ありがと。
バス乗らないの?」
「そりゃ乗るよ。
いくか。」