街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
転校生にうざがられよう。
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「私は…人殺しだから。」
その言葉を吸収することができず、いつの間にか夜は更けていた。
「はよ!大翔!
……なんか元気ねーな?」
「あぁ、智樹はよ。
ちょい寝不足。ねみー。」
「へー、珍しくもないけど。」
教室で一人、窓枠に腕をのせ、それを枕に俺はもう寝ていた。
このちょうどいい高さとちょうどいい曇り具合が俺の眠気に拍車をかける。
「今日は風も強くてちょうどいいわ。」
「でも台風じゃん。」
「あー、夜来るらしいな。
朝来てくれりゃいいのに。」
そうすりゃ学校行かなくて済むのにな。
「つーか今日の日直大翔だけど。」
「は?え、嘘だろ?」
「まじ。黒板に書いてあるし。
さっさと日誌取り行かねーとまた罰として、ってやつが始まんじゃね?」
……あー、くそ。めんどくせー。
俺かよ、今日。
学級委員やっといてくれよ。
「あ、仁科ちゃんおはよ!」
智樹の声に顔をあげると、今日も絶好調にシカトした仁科がこちらに歩いてきていた。
「…しかたねーから行くか。」
「おう、頑張れよー。」
仕方ないから、俺はやっと立ち上がった。
といっても担任はどうせ準備室にいる。
すぐそこなんだけど。