街が赤く染まる頃。ー雨 後 晴ー
「な、なんつーかさ…この1週間、俺とだけまともに話してくれてるじゃん」
「あー、そうな」
「だからもしかしたら俺に気あんのかな、なーんて…」
「・・・そ、そうか」
そりゃな、そう思っちゃうのもわかんなくはねーけど。
確かに智樹としか話さないけど。
……学校ではな。
『あなたと仲良くしてるとこっちまで軽い女に見られそうだから
絶対に学校では話しかけないで!!』
……なんて、俺にきつくいったくせに
━━ブブブブ…
「あ、わり。」
スマホがなって画面を確認すれば
『火曜日に貸したCD、絶対月曜日持ってきてよね』
……心優からLINEが来てるし。
「誰から?」
「え!?いや、別に…
それよりまずは連絡先聞くところから始めたら?」
「そうなんだけどさー」
そりゃ学校では絶対に智樹以外とは話さないな。
でもな…俺とも結構話すぜ?この前なんか、宿題教わることまでしたぜ?
「ガードかたくて」
「それな。」
それはわかる。
あいつのガードは固すぎる気もする。
宿題教えてくれたのも、結局放課後の図書室だったし。
別に俺、家でも何にもしねーのに。
おかげで帰りが遅くなったから送るっつっても絶対拒否だったし。
何にもしねーっつーのに。
……まぁいいわ。返事しとこ。
えーと
『忘れるかもだから明日の朝もっかい連絡して』
よし。
「…とりあえず放課後遊びに誘うところからじゃね?
お前ら学校でしか話してないんだろ?」
「まぁ…」
「なら遊んでからの告白タイムっつーことで。
ワンナイトならまだしも、まだ遊んだこともないやつと付き合うとか、俺は無理だわ。」
さすがに。